2023.08.27更新
高齢者の方にとってのインプラント治療のリスクと注意点
川崎市 川崎新町駅近くにある歯医者 京町歯科医院ではインプラント治療に力を入れています。
多くの症例を経験していますが、それをもとに今回のブログでは、高齢者の方が歯科インプラントを検討する際のリスクと注意すべき事項について解説します。
年齢を重ねていく中で、歯周病やその他の問題で、健康な歯を維持できなくなってしまうことは少なくありません。
最悪、健康な歯を抜くことになったさいに、選ぶ治療の選択肢としては、入れ歯、ブリッジ、またはインプラントが主なものです。
ブリッジで対応できるケースは非常に限られており、よく歯科医師が推奨する治療としては、入れ歯かインプラントが多いように思います。
入れ歯は保険適用のため費用が抑えられますが、外科治療であるインプラントは自費診療となり、手術も必要です。
高齢者の中には、インプラント治療については、手術やその後のケアに対する懸念点を持たれ、治療をためらう人も少ないと思います。
・歯の喪失の状況
研究によってあきらかになっていますが、高齢になると歯の喪失は確実に増加します。
2016年のデータによれば、60歳で約80%以上の方が最低1本以上の永久歯を失っていることがわかっています。
このような背景から、高齢者におけるインプラント治療の必要性は増加傾向にあります。
・高齢者が考慮すべきインプラント治療のリスク
治療期間とかかる費用: インプラント治療は自費であり、一本につき30〜50万円程度の費用が発生します。
治療期間としては、骨とインプラントがしっかりと結合するまでに3〜6ヶ月程度かかる場合が多いです。
体力面: インプラントは外科手術が伴いますが、入院などは基本的に不要です。
インプラント治療を検討される高齢の患者様の中には、持病や薬の影響で手術が困難なケースもあります。
また手術ができたとしても。治療が長期にわたる為、それに耐える体力が求められます。
・顎の骨の問題
歯周病が進行すると、顎の骨も減少し、これがインプラント治療の障害となる場合があります。
特に、顎の部分の骨の薄いケース、骨の密度が低い、または骨粗しょう症の方の場合などは、インプラント治療は難しいと言われています。
以上の検討すべき点を考慮して、治療を受けるかどうかの判断をすることが重要です。
また、そのためにも、きちんと情報を集め、医師のアドバイスも参考にすることが重要です。
・高齢者の方でインプラント治療を選択いただくケースが増加
年齢を重ねるにつれ、健康な歯を失うリスクはあがります。
それに伴い、インプラント治療を検討頂く割合は高齢の方が高い傾向にあります。
加齢に伴い、外科手術ができないケースも増えますが、あくまで患者様ご自身の健康状態によります。
当然、80歳以上でのインプラント症例も存在しており、年齢だけでは治療の可否は判断できません。
昨今の研究が示すとおり、歯を維持することは高齢者にとって非常に有益であり、
健康寿命を延長する可能性があるため、インプラント治療が注目されています。
・咀嚼機能の維持
欠損している歯が多いだけ、噛む能力が低下する可能性が高くなります。
特に、奥歯は食べ物を効率よく噛む上で重要です。噛む能力が減少すると、消化不良や栄養不足、さらには免疫機能の低下がおこります。
最新の研究で、正しい噛む力が全体の健康状態に良い影響を示すことが明らかになっています。
・認知機能のさらなる維持
噛む力が不足すると認知症やアルツハイマー病のリスクが高まる可能性が指摘されています。
そのリスクを軽減するためにもインプラント治療は注目されています。
天然歯がなくなった場合でも、インプラントや義歯を使って噛む能力を回復することは、とても重要なのです。
・若々しい外見を維持する手段
美しい歯並びは、口元を自然に見せ、心理的にもよい影響を与えます。
義歯でも歯並びは整えられますが、固定具や樹脂が注目されるため、理想的な歯の美しさを求める方にはインプラント治療をお勧めします。
・ インプラント治療を検討する際の留意事項と注意点
治療費や期間についてしっかりと確認することが重要です。
また、細かな診察や健康状態の把握から、手術が可能であるかどうかを確認する必要があります。
顎の骨の状態をCTスキャンやX線で調査することも重要です。
インプラント治療に関して何か不安や疑問がありましたら、いつでも歯科医院にご相談ください。
当院では、院長によるインプラントカウンセリングを実施しております。
インプラントについてのお悩みや質問がある場合は、お気軽にご相談ください!
京町歯科医院
日本顎咬合学会認定医
院長 友貞 宗人(ともさだ むねと)
【参考情報】院長紹介ページ
【所属】日本顎咬合学会、スタディーグループ赤坂会、東京SJCD
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