2025.09.02更新
インプラント治療で、食いしばりが引き起こす影響と対処法とは?
川崎市 川崎新町駅近くにある歯医者
京町歯科医院 院長の友貞です。
当院ではインプラント治療に力を入れています。
歯を失った際に考慮される治療法の一つがインプラントです。
しかし、食いしばり(ブラキシズム)を抱える患者様にとって、
インプラント治療は特別な配慮と対策が必要となります。
ブログでは、インプラントと食いしばりの関係性、治療のポイントについて詳しく解説します。
目次
- インプラントとは
- 食いしばり(ブラキシズム)とは
- 食いしばりがインプラントに与える影響
- 食いしばり患者におけるインプラント治療のポイント
- まとめ
1. インプラントとは
インプラントは、失った歯の代わりに人工の歯根を顎の骨に埋め込み、
その上に人工歯を装着する治療法です。
インプラントは見た目や機能面で自然な歯に近く、長期的な安定性が期待できるため、
多くの患者様に選ばれています。
また、むし歯や歯周病による歯の喪失後でも、周囲の健康な歯に負担をかけずに治療が行える点も利点です。
インプラント治療は、個々の患者様の口腔内の状態や健康状態に応じてカスタマイズされるため、
専門の歯科医師との相談が不可欠です。
【参考情報】インプラント治療におけるセカンドオピニオンの重要性
2. 食いしばり(ブラキシズム)とは
食いしばり、またはブラキシズムは、無意識のうちに歯を強く噛みしめたり、
擦り合わせたりする行為を指します。
主に夜間に発生することが多く、ストレスや不安などの心理的要因が原因とされています。
食いしばりは、歯の摩耗、顎関節症、頭痛などの症状を引き起こすことがあり、
口腔内の健康に深刻な影響を及ぼすことがあります。
特にインプラントを行った場合、安定性を保つためには食いしばりの管理が重要です。
3. 食いしばりがインプラントに与える影響
食いしばりがインプラントに及ぼす影響は多岐にわたります。
強い圧力がインプラントに加わることで、インプラントの固定力が低下したり、
周囲の骨が吸収されるリスクが高まります。
また、インプラント周囲の組織に炎症が生じる可能性もあり、
最悪の場合にはインプラントの失敗につながることもあります。
さらに、食いしばりによって人工歯が破損することもあり、追加の治療や修復が必要となることがあります。
したがって、インプラント治療を検討する際には、食いしばりの有無やその程度をしっかりと評価することが重要です。
4. 食いしばり患者におけるインプラント治療のポイント
食いしばりを抱える患者様に対するインプラント治療では、以下のポイントが重要となります。
まず、食いしばりの診断とその程度の評価が不可欠です。
必要に応じて、マウスピースなどの補助具を使用し、食いしばりによる負荷を軽減する対策を講じます。
また、インプラントの設計や材質の選択にも注意を払い、耐久性の高いものを選ぶことが推奨されます。
さらに、定期的なメンテナンスやフォローアップを行い、インプラントの安定性を確保することが求められます。
場合によっては、ストレス管理やリラクゼーション法の導入を提案し、食いしばりの根本的な原因にアプローチすることも重要です。
まとめ
インプラントは、失った歯を取り戻す優れた治療法ですが、
食いしばりを抱える患者様にとっては特別な配慮が必要です。
食いしばりがインプラントに与える影響を理解し、適切な対策を講じることで、安定した治療結果を得ることが可能です。
インプラント治療を検討される際は、信頼できる歯科医師と十分に相談し、
自身の口腔内の状態や生活習慣に合った最適な治療法を選択することが重要です。
適切なケアとメンテナンスを行い、健康で美しい笑顔を取り戻しましょう。
京町歯科医院
日本顎咬合学会認定医
院長 友貞 宗人(ともさだ むねと)
【所属】日本顎咬合学会、スタディーグループ赤坂会、東京SJCD
投稿者: